のこるよる


外出からの帰り道、じんわりとうれしい気分が体内を浸蝕
こころもとなくてさびしいような けれども確かにうれしい、気分
何か特別な出来事があったというでもないのですが、こういう夜ってあります
例えるなら◯と×のあいだ、諦めと希望、パンケーキとコンクリ、の きわのきわ
こーいうのを人は おセンチとかって呼ぶのだろうか


そういう夜の帰り道には何故だか決まっていつもひとけがない
それがまたこの複雑な気持ちを増幅させて、
わざわざ後ろなんか振り返って「誰も居なさ」に大いに浸る
ああ私いま、わざとらしいなぁいやらしいなぁと思いながら


胸に残るか残らないか
全てはそこだけなんじゃないかしらと思う
理解とか常識なんかとは関係のないところで
どうしたって、無条件に、残るものは残ってしまうのだから
のこってしまうんだから