毛布しびれて

きのう
にちよう
映画とご飯の会kiiiiinoに参加させて頂いた
食べ物をコラージュでくるむ、という試み


くるんだ数時間後にはもうお客さんの手によって開封
最初はみんな「開けていいのかなぁ」という顔をしていたけど、
ご飯やおかずが見えるとすぐ嬉しそうになった
そうして中身のご飯は胃の中へ
残った包装はゴミと化してゆく
最後にはばらばらにして、捨ててしまう
勿体ないと言ってくれる人もいたけれど
だからこそやりたかったのだ
私の作ったものが、日常にすっかり溶け込んで
絡まったり染み込んだり擦り切れたり
そうやって消えてゆくなら本望だ
そして、そういう姿をじっと見ていたいなぁと思う


お客さんも帰り、みんなで片付けをして
最後はビールで乾杯しました
普段飲めないビールも美味しく感じた ミラクル!
楽しかったです、ありがとう


こうやって毎日のいろんなこともいつかは全部過ぎて消えてゆくから
なるべく目はこらしてたい



待ちきれないよpavement





もうひとつ

ザルームゴットヘヴィ


空気の中に少しだけ春のにじみ
舗道に食べかけのスナックパン落ちていた



職場
隣の席の林さんに唐突に「君はカーリング選手に向いてるなぁ」と言われる
「なんかこう、全体的に」「まなざしが」向いている、らしい
林さんには以前、「みんな右を向いているのに君だけ左を向いているようなものだ、
周りと足並みを揃えなさい」とたしなめられたこともある
昨日は「バレンタインで売れ残った高級チョコレートのゆくえが毎年気になってね、
あれらは一体どこへ行くんだろうね?」と持ちかけられた
だいたい一日に一回、何の脈絡もなく始まるので
不意をつかれて「はぁ」とか「へぇ」としか言えない



帰宅
部屋がじわじわ散らかってきた
制作を始めると途端にこうだからイヤんなる
けれど、そんな部屋を眺めてたら急に


つくることが
ほ ん と う に  す  き  だ      !  


という雪崩に襲われる
けんぜんに次ぐけんぜん
!三つめあたりで急にお腹が空き、
バタトースト2枚、ポッキー1袋たいらげる
本来食べたかったものと実際食べたもののピントがずれてる
ままごとのような食事
栄養がかたよっている


中央線で耳の後ろ

通勤の電車にて、乗り合わせた後ろ姿の中にとてもきれいな耳を見付ける
持ち主は中年のサラリーマンで、
こちらに背中を向けて立っているから耳も後ろ側しか見えないのだけれど
それがつやつやのつるつるに美しい
思わずじーと見てしまう
自分の耳の後ろ姿なんかよほどのことがない限り見る機会はなく、
きっとこのおじさんも自分のそれがとても美しいだなんて知りもしないんだろう
なんだか純度100%のものを見たみたいでうれしくなる


本人もたぶん一生気付かないその美しさに、何の意味があるんだろうか
とか考えてみるけれど
そんなのひどく野暮だ



朝の通勤時と言えば、ここ最近いつも涙がぽろぽろこぼれる
乾燥しているからかしらん
原因はよくわからない
拭いても拭いても流れ出て、落ちて落ちてマフラも濡らす
小さい頃、横で寝ている母の目から涙がつるんと垂れるのを見ていちいち不思議だった
コンタクトレンズを外したから」と母は言ったけど
感情とは無縁の涙があるということがうまく理解出来なかった
でも、全然あるのだよと小さい頃の私に教えてやりたい
今の私は、毎朝マフラが濡れるくらいに無意味な涙を垂らしている
前の晩のわるいことを洗い流す涙なのかも、
なんて考えるのは
まったくの野暮だ

やわやわやわず

子は あたたかい布団にくるまれてマークシティの廊下をつるつる進む
マークシティにいる全ての子は あったかい繊維にくるまれてつるつる進んでる
顔だけまるく出している



大人になれば
好きなものは身体がよく知っている
年々身体が知ってゆく
その嗅ぎ分けのスピードはどんどん早くなって
例えば本だったら、もう最初の一文で


そういう身体になってしまったことが
うれしくもあり かなしくもある



子たちをくるむ繊維を剥がすと
やわやわやわな皮膚の上にはいろんな出来事がふりつもる

納得の扉をこじ開ける

雪が降っている
三階のマドから眺めると、雪は螺旋状に落ちているのがわかる
2年前の大雪の日を思い出します
私はこの日、8万6千円を落としたのでした
雪と、失くした8万円6千円はひどく食い合わせが悪い
しんしんと真っ白い景色の中 どす黒く光ってる失われた大金
その大金がもう戻ってこないのだとわかったとき、私は部屋でさめざめ泣きました
その後も何日かちびちびと、8万6千円分泣きました
こんなことで涙を垂らすなんてみっともない
今となっては、ばかみたいだったと笑えるけれど


まぁそんな2年前だったなぁと、螺旋の雪を見ています


今年は良い年になるような気持ちがする
アイポドで、ぶっ飛んでる人の歌を聴いていたら
とんでもなく春の方へと気持ちがトンでった

cats

今日は12月にやる二人展の打ち合わせでお昼から渋谷へ
一緒にやる安達さんはとてもパワフルなひとです
ご飯を食べたあと、ずっと気になっていた新宿のコクーンタワーにあるブックファーストへ行く
おなじみの良いにおいがした


安達さんと別れ、吉祥寺へ
知人が最近オープンさせたお店へ初めて遊びにゆく
この方もやはりとてもパワフル
お店もこっくりと可愛く、長居してしまった
へなへなしたリボンをたくさん買う
展覧会の材料にしよう


その他にも久しぶりに行ったお店で
これまたやはりパワフルなオーナーの仕事ぶりを拝見してきた
みんなとても明るくて、げんき
こういう女のひとたちすきだなぁ


すっかりパリッとした気持ちで家に帰り
彼女たちにあやかって、私もパワフルにこれらを見ました

http://www.youtube.com/watch?v=n803R-yzowg

http://www.youtube.com/watch?v=chn0f5xhKiQ

見れば見るほど力がみなぎる(そのあと抜ける)
ねこたちよありがとう

跳ね返された!

ごはん日記」にすっかり魅了され、
今まで苦手だったいしいしんじの小説を久しぶりに読んでみている


「四とそれ以上の国」

日常と非日常がない交ぜになった、くらくら且つグロテスクな短編集
…なんだけど、やっぱり苦手でした
どちらかというと、ない交ぜもくらグロも好きな方です
でも、この人の作り出す世界には全く入り込めない
読めば読むほど言葉は染み込まず、つぴんつぴん跳ね返っている
自分がプラスチックかなにかになってゆくようで悲しくなってしまった
それでもなんとかゴールを目指し中
疲れた…